飲食店アレルギー対応の英語:特定原材料8品目の表記+外国人客への返答スクリプト

外国人のお客さんにアレルギーを聞かれて、答えに詰まったことはありませんか
観光客が増えるにつれて、外国人のお客さんから「Does this contain peanuts?」「I’m allergic to dairy」と聞かれる場面が増えています。
英語が苦手だから「Maybe OK」と答えてしまった。「I don’t know」で会話が止まってしまった——そんな現場が、観光地のお店だけでなく住宅街のお店でも起きています。
実は、飲食店で必要なアレルギーの英語は、特定原材料8品目+数フレーズで足ります。法的な位置を整理して、印刷できる英語アレルゲンカードを用意しておけば、英語が苦手なオーナーでも詰まらずに対応できる形になります。
今すぐの1分タスク
読み終える前に、まずこれを試してください。
この記事の英語アレルゲンカードをA4一枚に印刷して、メニュー表の最後のページに挟む。
お客さんが指差しでYes/Noを答えられる位置に置くだけで、口頭の英語のやりとりは半分以下になります。完璧な発音も、長い英会話も必要ありません。
法的位置の30秒整理
最初に法的な位置を整理しておきます。飲食店(外食)には食品表示法のアレルゲン表示義務はありません。表示義務は包装食品(コンビニ弁当やスーパーの惣菜パック)が対象です。
ただし、お客さんから聞かれた時には誠実に答える責任が残ります。消費者庁も外食事業者に対して「アレルギー情報の提供に努めること」を求めています(消費者庁・食品表示基準)。
つまり、メニュー表に全アレルゲンを書く義務はないが、聞かれたら「Maybe OK」「I don’t know」で終わらせてはいけない、というのが現場の現実的な線です。
特定原材料8品目の英語表記
2025年の食品表示法改正で「くるみ」が追加され、特定原材料は8品目になりました。観光客が確認してくる項目はほぼこの8つに集中します。
| 日本語 | 英語 | カタカナ発音ヒント |
|---|---|---|
| えび | Shrimp | シュリンプ |
| かに | Crab | クラブ |
| くるみ | Walnut | ウォールナット |
| 小麦 | Wheat | ウィート |
| そば | Buckwheat | バックウィート |
| 卵 | Egg | エッグ |
| 乳 | Dairy(またはMilk) | デアリー |
| 落花生 | Peanut | ピーナッツ |
例:このまま英語の一覧表として印刷し、メニューの最後のページに挟むだけで「Yes / No」の指差し対応が可能になります。
よく聞かれる追加アレルゲン(特定原材料に準ずるもの)
法的に表示が推奨される20品目のうち、外国人客から実際によく聞かれるのは次の項目です。
| 日本語 | 英語 | カタカナ発音ヒント |
|---|---|---|
| アーモンド・カシューナッツ等の木の実 | Tree nuts | ツリー ナッツ |
| ごま | Sesame | セサミ |
| 大豆 | Soy | ソイ |
| 魚(鮭・さば等) | Fish(Salmon / Mackerel) | フィッシュ |
| 鶏肉・牛肉・豚肉 | Chicken / Beef / Pork | チキン ビーフ ポーク |
| ゼラチン | Gelatin | ゼラチン |
特にtree nuts(木の実類全般)は欧米圏で重大アレルギーとして扱われるため、ピーナッツとは別カテゴリで聞かれます。「peanuts」と「tree nuts」は別物として答える必要があります。
接客スクリプト:3つの返答パターン
英語のアレルギー対応で迷うのは、聞き取った後の返答の言い回しです。次の3パターンで9割の場面に対応できます。
パターン1:含まれていない時
“No, this doesn’t contain peanuts.”(ノー、ディス ダズント コンテイン ピーナッツ)
「ない」と言い切るのは、調理レシピ上明確に入っていないと確認できる時だけにします。
パターン2:含まれている時 + 代替案
“Sorry, this dish contains dairy. Would you like another menu? / I can recommend XX.”
「Sorry, dairy」だけで終わらせず、代替メニューを提案する一文を添えると、お客さんが別注文に進みます。
パターン3:分からない時
“Please wait, I’ll check with the kitchen.”(プリーズ ウェイト アイル チェック ウィズ ザ キッチン)
これが一番大事なフレーズです。「Maybe OK」「I think so」は禁句。確認に1〜2分かかってもお客さんは待ってくれます。事故になる方がはるかに大きな損失です。
やってはいけないこと
英語のアレルギー対応で「やった方がよさそうに見えるけど、個人店ではむしろ逆効果」なことを整理しておきます。
- “Maybe OK” と答える。アレルギーは命に関わる質問です。曖昧な肯定は事故と訴訟リスクを同時に背負います。
- “I don’t know” で会話を止める。お客さんが諦めて出ていきます。「Please wait, I’ll check.」に置き換えるだけで関係は続きます。
- 翻訳アプリだけに頼る。アレルギー名の翻訳は出ますが、文脈(「絶対NG」と「少量なら可」の違い)が伝わりません。一覧カード+人の確認が必要です。
- 英語が完璧でないと申し訳ないと思う。お客さん側は「対応しようとしているお店」を高く評価します。発音より姿勢が伝わります。
- メニュー全品の英訳から始める。アレルゲン一覧カード1枚の方が、事故防止には10倍効きます。優先順位を間違えないことが大事です。
続けるコツ
英語アレルゲン対応を仕組み化するコツは、「メニュー改訂とGBP更新を同時にやる」ことです。
新メニューを足した時、英語アレルゲンカードに1行追加する。同じタイミングでGoogleビジネスプロフィールに「Allergen info available in English」と書いた投稿を1本上げる——これだけで、来店前に検討している外国人客にも届きます。
ご近所の観光客に見つけてもらう時、「アレルギー対応してくれそうなお店」という第一印象は、来店確率を変えます。投稿の作り方はGoogleマップに何を投稿すればいい?飲食店向け7パターンも参考にしてください。
今週試すこと
- 特定原材料8品目の英語アレルゲンカードをA4一枚に印刷する
- メニュー表の最後のページとレジ脇の2か所に置く
- 「Please wait, I’ll check.」を1日1回、声に出す(営業前1分)
- GBPに「Allergen info available in English」の投稿を1本上げる
外国人のお客さんがアレルギーを聞いた時に求めているのは、完璧な英語ではなく、誠実に確認して答える姿勢です。1枚のカードと3つのスクリプトがあれば、観光地でも住宅街でも、お店の対応は変わります。接客全体の英語フレーズについては飲食店で外国人客に使える英語15フレーズも合わせてご覧ください。
Kokoponは、LINEで撮った1枚の写真からGoogleマップの多言語投稿を自動でまとめるツールです。「英語のアレルゲン情報も発信したいけど、毎週投稿文を書く時間がない」という個人店オーナー向けに開発しています。詳しくはトップページからご覧ください。
よくある質問
- 飲食店は法律上アレルゲン表示が必要ですか?
- 食品表示法の表示義務は包装食品が対象で、外食(その場で提供する料理)には義務がありません。ただし聞かれた時に誠実に答える責任は残ります。「不明」と曖昧にせず、確認して答える姿勢が必要です。
- 特定原材料8品目の英語表記は何ですか?
- えびShrimp、かにCrab、くるみWalnut、小麦Wheat、そばBuckwheat、卵Egg、乳Dairy、落花生Peanutの8つです。2025年からくるみが追加されました。記事中に印刷用カードを掲載しています。
- アレルギーを聞かれて分からない時はどう答えればいいですか?
- 「Please wait, I'll check.」(プリーズ ウェイト アイル チェック)と伝えて、調理担当に確認してから答えます。「Maybe OK」「I think so」のような曖昧な肯定は事故につながるため使いません。
- 「Can you remove peanuts?」と聞かれた時の返事は?
- 可能なら「Yes, we can.」、不可能なら「Sorry, this dish always contains peanuts. Would you like another menu?」と代替案まで添えます。「No」だけで終わらせないと、別注文につながります。
- 英語アレルゲン一覧はどこに置けばいいですか?
- メニュー表の最初か最後のページ、レジ脇、テーブルのスタンドの3か所が現実的です。お客さんが指差しでYes/Noを答えられる位置に置くと、口頭のやりとりが半分以下になります。
- アレルギー対応の情報をGoogleマップに載せられますか?
- Googleビジネスプロフィールの「投稿」機能で英語アレルゲン対応を発信できます。「Allergen info available in English」と書いた写真付き投稿を月1回更新するだけでも、来店前に検討してもらえる材料になります。





