観光農園・果物狩りが外国人観光客に選ばれる5つの見せ方:発見と「狩り方」の不安対策

ルカム ジョスラン

ルカム ジョスラン

Utsubo代表 / Kokopon創業者

2026年7月22日·14分で読めます
観光農園・果物狩りが外国人観光客に選ばれる5つの見せ方:発見と「狩り方」の不安対策

外国人観光客は、果物狩りに「行きたいけれど狩り方が分からない」

桃やぶどうが色づく夏は、日本のフルーツ狩りが訪日客に注目される季節です。台湾やタイなどアジアからの旅行者を中心に、「新鮮な日本の果物をその場で摘む」体験は人気があるとされています。それでも、農園の前まで来て、あるいはスマホで探しかけて、そのまま別の予定に流れてしまう人は少なくありません。理由の多くは「今、何が採れるのか」「予約はいるのか」「どうやって狩るのか」——狩り方が分からないからです。

先に結論を書きます。観光農園の集客でいちばん効くのは、立派な設備の紹介ではなく「今日、摘みに行ける場所だと分かること」です。旬は短く、予約や作法も店ごとに違います。その不安を先に解いておくだけで、旅程を組んでいる観光客に選ばれやすくなります。

この記事では、Googleビジネスプロフィール(以下GBP)と予約リンクでできる5つの見せ方を、費用ゼロで今日から動かせる順に整理します。体験の魅力を写真で見せる考え方は酒蔵見学で観光客に選ばれる整え方手仕事体験を観光客に見つけてもらうでも扱っています。この記事は「果物狩りの旬と狩り方の不安を解いて摘みに来てもらう」話に絞ります。宿泊をともなう農泊ではなく、日帰りの狩り体験が対象です。

今すぐの1分タスク

GBPの写真に、今色づいている実の1枚を足す。投稿で「本日◯◯狩り開催中/Now picking」と一言出す。

これだけで、「今この農園で何が採れるか」が少し伝わるようになります。残りの4ステップは、予約と狩り方の不安をていねいに解いていく仕込みです。

なぜ「旬と狩り方」が集客の分かれ目になるのか(30秒で)

果物狩りは、ほかの店より情報が動きます。同じ農園でも、先週は桃、今週はぶどう、と主役が変わります。旬は数週間で終わり、雨が降れば中止になることもあります。観光客からすると、「今日行って、本当に採れるのか」が読めないのが一番の不安です。

さらに、初めての人には狩り方そのものが未知です。時間制なのか、その場で食べ放題なのか、摘んだ分を持ち帰るのか。はさみは借りられるのか、虫や日差しの備えはいるのか。日本人には当たり前でも、初めての観光客には分からないことが並びます。

それでも、この体験を求める需要は確かにあります。山梨県南アルプス市の中込農園は、早くから英語の情報発信に取り組み、年間およそ2,000人の外国人が訪れる農園として知られています。特別な立地でなくても、「今採れるもの」と「狩り方」を先に伝える農園から、観光客に開かれていきます。

1. 「今の旬が見える」写真を出す

まずは、今この農園で何が採れるかを見せます。観光客がいちばん知りたいのは、旬の実際です。GBPの写真に、次のような1枚を明るめに足します。

  • 色づいた実のアップ(桃・ぶどう・ブルーベリーなど、今が旬のもの)
  • 摘んでいる手元やカゴ(体験の様子が一目で伝わる)
  • 受付・駐車場の入口(山あいの農園ほど、たどり着けるかの安心につながる)

例:色づいたぶどうの房を子どもが摘んでいる写真が1枚あるだけで、「家族で来ても大丈夫そう」という判断ができます。

古い写真のまま季節がずれていると、期待と現地がすれ違います。今の旬が写っている農園ほど、その週に来たい観光客に開かれやすい、というのが伴走してきた範囲での観察です。果物狩りの旬は品目ごとに動くため(果物ナビの味覚狩りカレンダーなどが参考になります)、月に一度は主役の写真を差し替えるのが現実的です。

2. 予約導線を、当日客にも分かるように整える

写真で旬が伝わったら、次は「どう予約するか」です。多くの農園は予約制ですが、観光客は当日にふらりと立ち寄ることも多い層です。GBPに予約リンクを置き、次の3点を短く添えます。

  • 予約が必要か、当日枠はあるか
  • 時間制か(1回◯分など)
  • 雨天時はどうなるか(中止・順延・室内で可 など)

当日枠がない日は、その旨を先に出しておくと、現地まで来て入れないすれ違いを減らせます。予約ツールの選び方は体験予約ツールの比較、無断キャンセルを減らす工夫は観光客の無断キャンセルを減らす型でも扱っています。ここでは「観光客が次の一歩に迷わない」ことだけを整えます。

3. 「狩り方」を4行の多言語で置く

予約の次は、当日の動き方です。難しい文章はいりません。要点を4行にするだけで十分です。

  • Time limit: 60 min all-you-can-pick. 時間制60分・食べ放題です。
  • Take-home is sold by weight. 持ち帰りは量り売りです。
  • Scissors and baskets are provided. はさみ・カゴは貸し出します。
  • Bring a hat and water — sunny fields. 日差し対策に帽子と水を。

英語・中国語・韓国語で用意し、受付POP・GBPの投稿・予約完了メールに置きます。全部を暗記してもらう必要はありません。「この農園はこう楽しむんだ」と一目で分かることが、初めての一歩を後押しします。食べ放題か持ち帰りか、時間制の有無は農園ごとに大きく違う部分なので、ここを曖昧にしないほど親切です。

4. 旬の終わり・天候中止を、最速で伝える

果物狩りならではの見せ方が、これです。旬は数週間で終わり、雨や猛暑で急に中止になる日もあります。その日の状況を最速で伝えられるかどうかが、取りこぼしの分かれ目になります。

  • 本日の実り状況(「桃は本日で終了、明日からぶどう」など)
  • 完売・受付終了
  • 雨天中止・順延

これを、GBPの投稿・LINE・Instagramの3経路に、多言語の短い一文で出します。旅程を組んでいる観光客ほど、前日や当日朝の情報を見て動きます。山あいで電波が弱い受付でも、朝いちばんに一文出しておくだけで、無駄足を防げます。集合場所や現地情報が分からない不安は、体験予約で最も多いキャンセル理由の一つとされています。

5. 観光客歓迎を、多言語で出し続ける

最後は、発見を続ける仕組みです。1〜4の写真・予約・案内ができていれば、あとはそれを観光客の目に触れ続けさせるだけです。GBPの属性で支払い方法(現金のみか、キャッシュレス可か)や設備を整え、投稿で旬の便りと歓迎を折にふれて出します。

ただ、農園の仕事は収穫も受付も天候対応も多く、発信はいちばん後回しになりやすい作業です。旬と天候で状況が動く果物狩りは、本来いちばん発信が効く業種なのに、そこが続かないと案内が古いまま埋もれてしまいます。

Kokoponの伴走では、1通のメッセージから、Googleマップ・Instagram・LINE公式へ同じ「今日の旬」や歓迎の案内を同時に出せるようにしています。書くのは1回、あとは各チャネルへ整えて届く——この状態にしておくと、収穫で忙しい朝でも発信が止まりにくい、というのが伴走してきた範囲での観察です。

やってはいけない見せ方

  • 去年の旬の写真のまま放置する。観光客が知りたいのは今週採れるものです。主役の実は季節ごとに差し替えます。
  • 予約の要否を書かない。当日枠の有無が読めないと、来て入れないすれ違いが起きます。どちらでも先に明示します。
  • 狩り方を日本語だけにする。時間制・食べ放題・道具の貸出は、初めての観光客ほど迷う場面です。英中韓の4行まで用意します。

今週試すこと

  • 今色づいている実の写真を1枚、明るめに撮ってGBPに追加する
  • GBPに予約リンクを置き、当日枠の有無・時間制・雨天可否をひと言添える
  • 「時間制◯分/食べ放題か持ち帰り/道具の貸出/日差し対策」の英中韓4行をつくる
  • その日の実り状況・完売・中止を出す多言語の一文テンプレを用意する

Kokoponは、Googleマップ・Instagram・LINE公式アカウントへの発信を1つのメッセージから束ね、観光農園・果物狩りの「今日の旬」や歓迎の案内をまとめて多言語で届けられるAIコーチです。詳しくはトップページからご覧ください。

参考

よくある質問

観光農園に外国人観光客を呼びたいです。まず何をすればいいですか?
Googleビジネスプロフィールに、今の旬が伝わる写真を数枚足すことからです。色づいた実・摘んでいる様子・受付の光景が分かると、初めての観光客でも「今行ける場所」だと判断しやすくなります。
果物狩りは予約制です。当日客はあきらめるべきですか?
いいえ。GBPに予約リンクを置き、当日枠の有無と締切をひと言添えると、通りすがりの観光客も動きやすくなります。当日枠がない日は、その旨を先に出しておくと現地でのすれ違いが減ります。
「狩り方」の案内は何を書けばいいですか?
時間制(何分か)、食べ放題か持ち帰りか、はさみ・カゴの貸出、日差し・虫対策の4点が基本です。英語・中国語・韓国語の短い1枚にすると、初めての人にも伝わりやすいです。
旬が短く、天候で中止も出ます。どう伝えればいいですか?
その日の実りの状況・完売・雨天中止を、Googleマップの投稿・LINE・Instagramの3経路で短く出すのが現実的です。多言語の一文を用意しておくと、忙しい朝でも素早く告知できます。
山の中で、住所を入れても入口にたどり着けないと言われます。
駐車場と受付の入口写真をGBPに載せ、ピンの位置を実際の入口に合わせるのが有効です。集合場所が分からない不安は、体験予約全般で最も多いキャンセル理由の一つとされています。
家族経営で人手がありません。多言語の発信まで手が回りません。
1通のメッセージからGoogleマップ・Instagram・LINEへ同じ案内を出せる状態にしておくと、書くのは1回で済みます。旬と天候で状況が動く果物狩りほど、この仕組みが効きやすい傾向があります。

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