銭湯・温泉が外国人観光客に選ばれる4つの見せ方:発見と「入り方」の不安対策

外国人観光客は、銭湯・温泉に「入りたいけど入り方が分からない」
日本の温泉や銭湯は、訪日客が体験したいものの上位に入ります。それでも、暖簾の前で立ち止まり、そのまま通り過ぎてしまう人は少なくありません。理由の多くは「料金がいくらか」「裸で入るのか」「タトゥーはだめなのか」——入り方が分からないからです。
先に結論を書きます。銭湯・温泉の集客でいちばん効くのは、豪華な設備の紹介ではなく「入れる場所だと分かること」です。外から中が見えず、ルールも読めない建物は、興味があっても入るのに勇気がいります。逆に言えば、その不安を先に解いておくだけで、通りすがりの観光客に選ばれやすくなります。
この記事では、Googleビジネスプロフィール(以下GBP)でできる4つの見せ方を、費用ゼロで今日から動かせる順に整理します。町の古い業態を観光客に開く考え方は純喫茶を観光客に見つけてもらう、外国語の接客ひとことは外国人客に使える接客フレーズでも扱っています。この記事は「銭湯・温泉の入り方の不安を解いて入ってもらう」話に絞ります。
今すぐの1分タスク
GBPの写真に、浴室の雰囲気か料金表の1枚を足す。投稿で「初めての方歓迎/First-timers welcome」と一言出す。
これだけで、外から見えない店内が少し「見える」ようになります。残りの3ステップは、入り方の不安をていねいに解いていく仕込みです。
なぜ「入り方」が集客の分かれ目になるのか(30秒で)
温泉・銭湯は、ほかの店より入店のハードルが独特です。裸になる、かけ湯をする、タオルの扱いがある——日本人には当たり前でも、初めての観光客には未知のルールが並びます。作法を間違えて恥をかきたくない、という気持ちが、来店の一歩手前で足を止めます。
この不安は、行政も課題として見てきました。観光庁は入れ墨のある人の入浴対応を調査し、対応が施設ごとに大きく分かれている実情を示しています。東京都は「WELCOME! SENTO」として、英語・中国語・韓国語の案内や英語のマナーポスターを備えた銭湯を後押ししてきました。つまり、「入り方を分かりやすく伝える店」を観光客に開いていく流れは、すでに始まっています。
小さな個人経営の銭湯でも、やることは同じです。特別な多言語スタッフはいりません。写真と数行の案内で、「ここは入れる」と先に伝えるだけです。
1. 「中が見える」写真を出す
まずは、外から見えない店内を見せます。観光客がいちばん不安なのは、暖簾の向こうが想像できないことです。GBPの写真に、次のような1枚を明るめに足します。
- 番台や下足箱、脱衣所の入口など、入ってすぐの光景
- 浴室の雰囲気(タイル絵・湯気・清潔感が伝わる1枚)
- 料金表(数字は言語に関係なく伝わる、いちばん強い情報)
例:料金表の写真に「大人 ¥550 / Towel rental ¥100」と写り込んでいるだけで、初めての人の不安が大きく減ります。
暗くなりがちな浴室は、明るさを少し上げて撮ると清潔感が伝わりやすくなります。中の様子が見える銭湯ほど、初めての観光客に開かれやすい、というのが伴走してきた範囲での観察です。
2. 「入り方」を4行の多言語で置く
写真で雰囲気が伝わったら、次は動き方です。難しい文章はいりません。順番を4行にするだけで十分です。
- Rinse your body first (kakeyu). 湯船の前に、かけ湯を。
- Wash at the shower area before the bath. 洗い場で体を洗ってから。
- Bathe undressed — no swimsuits. 水着ではなく、裸で。
- Keep your towel out of the water. タオルは湯船に入れない。
英語・中国語・韓国語で用意し、店頭POP・脱衣所・GBPの投稿に置きます。全部を暗記してもらう必要はありません。「この順番でいいんだ」と一目で分かることが、最初の一歩を後押しします。
3. タトゥーの扱いを曖昧にしない
観光客が最後まで迷うのが、タトゥーです。観光庁の2015年の調査では、入れ墨のある人の入浴について、断っている施設が約56%、条件なしで許可が約31%、シール等で隠すなどの条件付きが約13%と、対応が分かれていました。
だからこそ、あなたの店の方針を、はっきり書くことが親切です。どの方針でも構いません。
- タトゥーOK(そのまま入れます)
- カバーシールで対応(貸出あり/持参のお願い)
- 貸切・家族風呂の時間のみ
- 申し訳ないが不可
いちばん観光客を困らせるのは、「書いていないから分からない」状態です。方針を先に示しておけば、合う人だけが安心して入り、合わない人は別の日や別の店を選べます。行き違いのトラブルも減らせます。
4. 観光客歓迎を、多言語で出し続ける
最後は、発見を続ける仕組みです。1〜3の写真と案内ができていれば、あとはそれを観光客の目に触れ続けさせるだけです。GBPの属性で支払い方法(現金のみか、キャッシュレス可か)や設備を整え、投稿で「初めての方歓迎」を折にふれて出します。
ただ、銭湯の仕事は開店準備も掃除も多く、発信はいちばん後回しになりやすい作業です。ここが続かないと、せっかくの案内も埋もれてしまいます。
Kokoponの伴走では、1通のメッセージから、Googleマップ・Instagram・LINE公式へ同じ「入り方」や歓迎の案内を同時に出せるようにしています。書くのは1回、あとは各チャネルへ整えて届く——この状態にしておくと、忙しい日でも発信が止まりにくい、というのが伴走してきた範囲での観察です。
やってはいけない見せ方
- 外観写真だけで、中が一切見えない。観光客の不安は「中が分からない」ことです。浴室と料金の1枚が先です。
- タトゥーの方針を書かない。曖昧が一番入りにくく、現場での行き違いも生みます。どの方針でも明示します。
- 案内を日本語だけにする。入り方に迷うのは、言葉に不安のある観光客ほど多い場面です。英中韓の4行まで用意します。
今週試すこと
- 浴室の雰囲気か料金表の写真を1枚、明るめに撮ってGBPに追加する
- 「かけ湯→体を洗う→裸で湯船→タオルは湯船に入れない」の英中韓4行をつくる
- タトゥーの方針(OK/シール/貸切のみ/不可)を写真か投稿で明示する
- GBPの投稿で「初めての方歓迎/First-timers welcome」を一言出す
Kokoponは、Googleマップ・Instagram・LINE公式アカウントへの発信を1つのメッセージから束ね、銭湯・温泉の「入り方」や歓迎の案内をまとめて多言語で届けられるAIコーチです。詳しくはトップページからご覧ください。
参考
よくある質問
- 銭湯に外国人観光客を呼びたいです。まず何をすればいいですか?
- Googleビジネスプロフィールに、中の様子が伝わる写真を数枚足すことからです。番台・下足箱・浴室の雰囲気・料金がひと目で分かると、初めての観光客でも入りやすくなります。
- タトゥーがある観光客への対応は、どう書けばいいですか?
- OK・カバーシールで対応・貸切時間のみ・不可、のいずれでも方針をはっきり書くのが親切です。観光庁の2015年調査でも施設ごとに対応が分かれており、曖昧なままが一番入りにくいとされています。
- 「入り方」の案内は何語で用意すればいいですか?
- 英語・中国語・韓国語の3言語が基本です。かけ湯・裸で入浴・タオルは湯船に入れない、の3点を短く1枚にまとめると、初めての人にも伝わりやすいです。
- 料金や入り方は、GBPのどこに載せればいいですか?
- 写真(料金表・館内表示)、投稿(今日の営業やイベント)、属性(支払い方法・設備)に分けて載せます。文字で説明しきれない部分は写真で補うのが現実的です。
- 常連さんが多い銭湯です。観光客が増えると雰囲気が変わりませんか?
- 「入り方」を先に伝えておくほど、マナーの行き違いは減りやすい傾向があります。案内を整えることは、常連さんの居心地を守ることにもつながります。
- スーパー銭湯や日帰り温泉でも、同じ考え方でいいですか?
- はい。規模に関わらず、中の様子・入り方・タトゥー対応・多言語という4点は共通です。個人経営でも、無料の範囲で十分に整えられます。






