デュアルプライシングとは
読み: デュアルプライシングDual pricing
同じ商品・サービスに対し、客層によって異なる価格を設定すること。「二重価格」とも呼ばれる。日本では違法ではないとされるが、価格差には説明できる根拠と価格の明示が前提になる。
要点
- 同じ商品・サービスに、客層によって異なる価格を設定すること。「二重価格」とも呼ばれ、姫路城の市民・市民以外料金などが例。
- 日本では違法ではないとされるが、景品表示法上、価格差には妥当な根拠(説明できる理由)と、価格を明示することが前提になる。
- 「外国人だから高く」は炎上しやすい。安全なのは住民割引型(基準=居住地)か、付加価値メニュー型(基準=中身の違い)。
- 個人店は口コミの比重が大きく、1件の炎上が評価に直結する。大型施設より価格差のダメージが重い点に注意。
- 多くの個人店は値上げより、総額(税込)・1人あたりか1皿か・込みの内容を明示する「見せ方」で足りることが多い。
デュアルプライシングとは
デュアルプライシングは、同じ商品・サービスに対して、客層によって異なる価格を設定することです。日本語では「二重価格」とも呼ばれます。姫路城が市民1,000円・市民以外2,500円という案を進める、といったニュースで広く知られるようになりました。
円安と記録的な訪日客のなかで、「観光客には高くてもいい」という空気が広がり、個人店からも「うちもやるべきか」という相談が増えています。
法律上の扱い
消費者の属性によって価格を変えること自体は、景品表示法で禁じられているわけではなく、違法ではないとされています。ただし前提があります。
- 価格差に妥当な根拠(説明できる理由)があること
- 価格を明示していること
- 入店拒否やサービス内容の差別をしないこと
根拠のない上乗せや、表示と実態が違う価格は問題になり得ます。
価格設定は法令にかかわる判断を含みます。導入を検討する際は、消費者庁の考え方や専門家の確認を踏まえてください。本ページは概要の紹介です。
個人店が炎上を避けるには
個人店はGoogleマップの口コミの比重が大きく、1件の炎上が客足に直結します。大型施設より価格差のダメージが重い、という前提を押さえておきたいところです。
比較的安全なのは2つの型です。
- 住民割引型:定価を基準に、日本在住者へ「地元割引」を出す(基準=居住地)
- 付加価値メニュー型:特別な食材・サービスを含む観光客向けセットを別価格で用意する(基準=中身の違い)
どちらも「国籍」ではなく「住んでいる場所」や「中身の違い」が根拠なので、説明しやすくなります。
実際には、多くの個人店は値上げ自体より、総額(税込)・1人あたりか1皿か・お通しやサービス料の有無を明確に見せる「料金の見せ方」を整えるだけで、料金トラブルが減ります。詳しくは観光客向けの二重価格を考える前にできる料金の見せ方で解説しています。


