LINE公式のステップ配信、個人店は3通でいい:友だち追加のあとを自動化する最小設計

友だちは増えた、でも毎回手で送るのが続かない
LINE公式アカウントの友だちが30人、50人と増えてきた個人店オーナーさんから、よく聞くのがこの言葉です。
「友だちは増えてきた。でも、何を・いつ送ればいいか毎回考えるのがしんどくて、結局放置してしまう」。
特に観光地のお店は、ご近所のリピーターも観光客も少しずつ混ざっていて、一人で毎日の配信まで手が回りません。そんな時に効くのが ステップ配信 です。検索でも 「LINE公式 ステップ配信 無料」「ステップ配信 飲食店 やり方」 で迷っている方が多いのが実情です。
先に結論を書きます。ステップ配信は全プランで無料、外部ツールも不要で、しかも個人店なら3通組めば十分です。 友だち追加をきっかけに「歓迎→ひと押し→再来店」の3通が自動で流れる。これだけで、手を動かさずに次の来店を促す導線が残ります。
今すぐの1分タスク
読み進める前に、管理画面を1か所だけ開いてみてください。
LINE公式アカウントの管理画面サイドバーから「ステップ配信」を開き、開始条件を「友だち追加」にした空のシナリオを1つ作るところまで。 中身はまだ空でかまいません。「自分の店にこの機能がある」と確認できれば、この記事の設計がそのまま入ります。
ステップ配信とは何か(30秒で)
ステップ配信は、友だち追加などをきっかけに、あらかじめ用意したメッセージを決めた順番・間隔で自動で送る 機能です。
たとえば「友だち追加の当日に歓迎、3日後にクーポン、2週間後に再来店のお知らせ」を一度設定しておけば、その後に追加された友だち全員へ、同じ流れが自動で届きます。毎回手で送る通常配信とは、ここが違います。
仕様として、1ルートにつき最大10通、ステップの間隔は1〜30日 の範囲で組めます(LINE公式マニュアル、2026年6月時点)。開始条件は「友だち追加」または「オーディエンス」から選べます。そして大事な点として、この機能はコミュニケーション・ライト・スタンダードの全プランで無料 です。
なぜ個人店は「3通」でいいのか
10通まで組めると聞くと、つい全部埋めたくなります。でも個人店では、まず3通をおすすめします。理由は2つあります。
ひとつは 続けやすさ です。10通のシナリオは、文面を10本書き、順番と間隔を設計し、後から手直しするのも大変です。3通なら全体を見渡せて、反応を見て1通ずつ足せます。
もうひとつは 無料枠 です。あとで詳しく書きますが、ステップ配信の各通も月の無料メッセージ枠を消費します。新規の友だち全員に10通流すと、枠はあっという間に埋まります。短いシナリオは、財布にもやさしいのです。
例:席数10の甘味処が、友だち追加→当日「歓迎」→3日後「次回1ドリンク」→12日後「期限リマインド」の3通だけを設定。あとは観光シーズンに合わせて季節の1通を足すかどうか、様子を見て決める。
3通の最小シナリオ:歓迎→ひと押し→再来店
具体的な型はこうです。〔 〕は自店の言葉に置き換えてください。
1通目:追加当日の「歓迎」(2〜3行)
友だち追加の直後に届く1通目は、短い歓迎にとどめます。
〔店名〕です。ご登録ありがとうございます。 〔名物の一言〕のお店です。お得な情報を、ときどきお届けします。
ここで長文を送ったり、全部の特典を並べたりすると、初回でブロックされやすくなります。最初の1通は「ありがとう」と店の売りを一言、で十分です。
2通目:3日後の「ひと押し」(来る理由を1つ)
間隔を3日後に設定し、再来店のきっかけを1つだけ 送ります。
先日はありがとうございました。 次回ご来店で〔ドリンク1杯〕をサービスします。 ご注文時にこの画面をお見せください。(〔2週間〕以内有効)
飲食店なら次回の1品サービス、着物レンタルや体験のお店なら「次回ご予約で〔記念写真データ〕」のように、業種に合わせて来る理由を1メリットに絞ります。
3通目:1〜2週間後の「再来店ナッジ」
間隔を7〜14日後にして、そっと思い出してもらう1通 を置きます。
〔店名〕です。先日の〔1ドリンクサービス〕の期限が近づきました。 お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
ここで一旦シナリオは終わりです。4通目以降は、3通の反応を見てから足すかどうか決めます。最初から完璧な10通を目指さない のが、続けるコツです。
業種別に、中身はこう変える
同じ3通の型でも、入れる中身は業種で変わります。
- 飲食店・カフェ:2通目は再来店クーポン、3通目は期限リマインドが素直です。観光客が多い店は、観光シーズンの季節メニューを季節の1通として足すのも有効です。
- 着物レンタル・体験:1回の利用単価が高く来店頻度は低いので、2通目を「次回ご予約特典」、3通目を「ご友人紹介」や「次の季節(浴衣・紅葉など)の予約案内」に寄せると合います。
- 物販・おみやげ店:その場限りの観光客が多い場合、3通目まで送るより、1通目の歓迎でオンラインでの取り寄せ導線を案内するほうが効くこともあります。
自店の「もう一度来てもらうまでの間隔」に、3通目の間隔を合わせるのが目安です。
無料枠の引き算:全員一斉より「友だち追加トリガー」
ここが個人店で一番大事なところです。ステップ配信で送った各メッセージも、月の無料メッセージ枠を消費します(LINEヤフーの公式説明でも、配信は課金対象としてカウントされると明記されています)。
コミュニケーションプランの無料枠は 月200通 です。考え方は単純で、新規友だち数 × シナリオの通数 が枠を圧迫しないかを見るだけです。
- 新規が月30人 × 3通 = 月90通 → 200通の枠内で、通常配信の余力も残る
- 新規が月50人 × 3通 = 月150通 → まだ枠内だが、通常配信と合わせると窮屈になる
ここで効いてくるのが、ステップ配信は 「友だち追加した人」だけに届く という性質です。友だち全員への一斉配信と違い、毎月の新規分しか消費しません。だから無料枠とも相性が良いのです。
枠が足りなくなってきたら、通数を2通に減らすか、ライトプラン(5,000通)への移行を検討します。料金の全体像はLINE公式アカウントの月額料金の記事に整理しています。
やってはいけないこと
- 1通目から長文・全特典の羅列。追加直後の長いメッセージは、初回ブロックの一番の原因です。最初は2〜3行に。
- いきなり10通フル。設計も手直しも重く、無料枠も食います。3通で始めて、反応を見て足します。
- 観光客への長いシリーズ配信。帰ってしまう一見客に再来店ナッジを何通も送っても、枠を捨てるだけです。観光客中心の店は通数を絞ります。
- 最初からLステップを契約。基本の歓迎〜再来店なら、ネイティブ機能で足ります。外部ツールは必要が出てから。
Lステップなどの外部ツールが要るのはどんな時か
ステップ配信のネイティブ機能で足りなくなるのは、次のような場合です。
性別や来店履歴で送り分ける 細かい条件分岐、友だちを属性で区切る セグメント配信、予約フォームや回答フォームとの 連携 ——こうした一段上の自動化が必要になってから、Lステップのような外部ツールを検討すれば十分です。
逆に言えば、友だちが数十〜百人台で、まず「追加してくれた人に再来店を促したい」段階なら、月額0円のネイティブ機能だけで今週から始められます。
今週試すこと
- 管理画面で「友だち追加」を開始条件にした空のステップ配信シナリオを1つ作る
- 歓迎(当日)・ひと押し(3日後)・再来店(1〜2週間後)の3通の文面を、自店の言葉で下書きする
- 月の新規友だち数 × 3通 が、無料枠200通を圧迫しないか確認する
- まず3通だけ公開し、4通目以降は反応を見てから足すと決める
Kokoponは、LINEに届いた1枚の写真や1通のメッセージを整えて、Googleマップ・Instagram・LINE公式へまとめて届けるAIコーチです。「友だちは増えたけれど、何を送ればいいか分からない」というお店のために開発しています。詳しくはトップページからご覧ください。
参考
よくある質問
- LINE公式アカウントのステップ配信は無料ですか?
- 機能自体はコミュニケーション・ライト・スタンダードの全プランで無料です。ただし配信した各メッセージは月の無料メッセージ枠を消費します(コミュニケーション200通、ライト5,000通)。枠を超えた追加配信ができるのはスタンダードプランのみで、コミュニケーション・ライトは枠の上限で止まります。だから「友だち全員に10通」ではなく、短いシナリオで枠に収める設計が現実的です。
- ステップ配信は何通まで、どのくらいの間隔で設定できますか?
- LINE公式アカウントの仕様では、1ルートにつき最大10通まで、ステップ間の間隔は1〜30日の範囲で設定できます(2026年6月時点)。個人店ではこの上限を使い切る必要はなく、まずは3通(追加当日・3日後・1〜2週間後)から始めると管理しやすいです。あとから反応を見て通数を足せます。
- 個人店でも難しくないですか。Lステップは必要ですか?
- 友だち追加をきっかけに3通ほどの短いシナリオを組むだけなら、LINE公式アカウントの管理画面だけで完結します。Lステップなどの外部ツールは不要です。外部ツールが効いてくるのは、性別や来店履歴での条件分岐、細かいセグメント配信、予約フォーム連携などが必要になってからです。最初の一歩はネイティブ機能で十分です。
- 友だちが何人くらいから始めればいいですか?
- ステップ配信は友だち追加がトリガーなので人数の下限はありませんが、配信の手応えを見たいなら友だちが30〜50人を超えてからが目安です。それ以下の段階では、配信の設計よりも友だちを増やす導線づくりに集中するほうが結果につながりやすい傾向があります。友だちの増やし方は別記事にまとめています。
- ステップ配信と通常のクーポン配信はどう使い分けますか?
- 通常配信は「明日火曜限定」など、その都度のお知らせを手動で送る形です。ステップ配信は友だち追加を起点に、用意した順番・間隔で自動で送る形です。新しく追加された人への歓迎や再来店のひと押しはステップ配信に任せ、季節やイベントの単発告知は通常配信、と役割で分けると無理なく回ります。






