サロン・体験施設の夏休み予約、観光客と地元客を1つの導線でさばく3手

夏休みは、予約してくる客層が2つに割れます
夏休みのサロンや体験施設には、性格の違う2つの予約が同じ週に重なります。旅行の日程を決めてから、数週間前に英語で予約してくる観光客。そして、直近で「今週どこか空いていますか」と入ってくる地元客や常連。来る前提も、使う言葉も、予約のタイミングも違う2つの流れが、1つのカレンダーに乗ってきます。
ここで片方に寄せると取りこぼしが出ます。観光客の前もっての予約で枠を埋めきると、いつも通っている地元の常連が「いつもの曜日が取れない」と離れる。逆に直近の地元客ばかり受けていると、せっかく数週間前に問い合わせてきた観光客を逃す。
結論から言うと、仕組みを2つに増やさず、1つの予約導線のなかで枠を分けて持つのが、1〜3人で回すお店の現実解です。この記事では、その3手をまとめました。なお、そもそも観光客にGoogleマップで見つけてもらう導線の作り方は個人サロンのGoogleマップ集客ガイドに分けてあるので、本記事は見つけてもらった「あと」の、予約をさばく話に絞ります。
今すぐの1分タスク
読み終える前に、まずこれを試してください。
先週の予約を見て、観光客と地元客がそれぞれ何件だったか、紙に2つの数を書く。
この2つの数の比率が、いまのあなたのお店の客層バランスです。夏に入ると観光客側の数が増えるので、いまの比率を知っておくと、どのくらい枠の持ち方を変えればいいかの当たりがつきます。
なぜ夏に二客層がぶつかるのか(30秒で)
ふだんの月なら、観光客と地元客の予約は時期がずれて入ってくるので、同じ枠を取り合うことは多くありません。ところが夏休みは、訪日のピークと地元客の「夏のうちに行っておきたい」が重なります。
しかも予約のタイミングがずれています。観光客は旅行日程が決まってから動くので数週間前に、地元客は直近で入ってくる。前もっての予約と直近の予約が、同じ限られた枠に同時に向かってくる——これが夏に枠が読みにくくなる理由です。客層ごとの違いを整理すると、こうなります。
| 項目 | 観光客 | 地元客・常連 |
|---|---|---|
| 予約のタイミング | 数週間前+当日の飛び込み | 直近(数日前〜当日) |
| 言葉 | 英語など外国語が多い | 日本語・LINEでのやりとり |
| もう一度来るか | 基本は一度きり | くり返し通う前提 |
| 遅刻・当日変更 | 移動が絡み起きやすい | 比較的読みやすい |
右と左でこれだけ性格が違うので、どちらか一方に合わせた予約の組み方だと、もう片方を取りこぼします。だから「分けて、でも1つの表で持つ」のが効いてきます。
手1:観光客枠と地元・直近枠を、1つの予約表で分ける
いちばんやってしまいがちなのが、観光客向けに新しい予約システムをもう1つ立ち上げることです。1〜3人運営で予約表が2つになると、見比べるたびに二重予約のリスクが上がります。
おすすめは、予約の仕組みは1つのまま、そのなかで枠の性格を分けて持つことです。
午前と早い午後を「観光客向けの前もって枠」、夕方を「地元・直近枠」に寄せる。または平日を観光客中心、土日夕方を常連中心にする——曜日や時間帯で枠の色分けをしておくと、1つの表のまま2つの流れをさばけます。
大事なのは、この配分を夏のあいだだけ変えること。観光客が増える時期は前もって枠を少し広げ、ピークが過ぎたら元に戻す。年間ずっと同じ配分にする必要はありません。
手2:予約ページに、英語1行と所要時間を足す
観光客の予約でいちばん手間がかかるのが、予約前後の問い合わせです。「何分かかりますか」「何を持っていけばいいですか」「英語は通じますか」——これを1件ずつメッセージでやりとりすると、夏のピークでは手が回らなくなります。
予約ページに、受付の流れ・所要時間・持ち物の英語1行を、日本語と並べて置くだけで、この手間がかなり減ります。
「Service takes about 60 min. Please arrive 5 min early. (施術は約60分。5分前にお越しください)」のように、日本語と英語を1行ずつ。完璧な翻訳でなくて大丈夫です。
予約の入口が複数あっても(地元客はLINE、観光客はフォーム、など)、最後に1つの予約表へ集約しておけば、管理する場所は1か所にまとまります。なお、予約のときにお客さんから事前に聞いておく項目の整理は体験予約の事前ヒアリングにまとめてあります。
手3:夏の山を、常連枠を守りながらならす
夏に観光客を詰め込みすぎると、秋以降に通ってくれる地元の常連の枠が消えてしまいます。これは夏の取りこぼしより、あとから効いてくる失敗です。
順番を逆にします。先に常連の通常枠を確保してから、観光客枠を外側に足す。
- 常連が通う曜日・時間帯の通常枠は、夏でも先に押さえておく
- その外側の空き時間に、観光客の前もって枠を足していく
- 遅刻・当日変更に備えて、直前の1枠は空けておき、振り直しに使う
予約の確定方法も入口で分けておくと枠が読みやすくなります。観光客枠は到着順で確定、地元・常連枠は前日までに確認、という形です。当日の飛び込み観光客のさばき方そのものは、着物レンタルの例ですが浴衣・夏祭りシーズンの当日予約をさばく3手で予約と飛び込みの配分を扱っているので、考え方の参考になります。
やってはいけないこと
- 観光客向けに予約システムをもう1つ立ち上げる。表が2つになると二重予約が増え、1〜3人運営では管理しきれなくなります
- 前もっての予約で枠を全部埋める。直近の地元客と当日の飛び込み観光客の入る余地が消えます
- 予約ページが日本語だけ。観光客は所要時間や受付の流れが読めず、問い合わせか離脱に回ります
- 夏のあいだ常連を後回しにする。一度離れた常連は、秋になっても戻ってこないことがあります
続けるコツ:空き状況を1か所から届ける
枠を分けて持っても、空き状況の発信が追いつかないと、観光客にも常連にも届きません。とはいえ、夏のピークにGoogleマップ・Instagram・LINEを1つずつ手で更新するのは、現実には続きません。
このあたりは、1か所に書いたものがまとまって届く形にしておくと楽になります。Kokoponは、LINEに1通送るとGoogleマップ・Instagram・LINE公式アカウントへ、自動翻訳付きでまとめて投稿できるツールです。夏の空き状況や予約案内を多言語で一度に出せるので、使い始めたお店では、観光客と地元客の両方に同じ情報が届くようになって、予約が回しやすくなったという声も見えています。
今週試すこと
- 先週の予約を観光客・地元客に分けて数え、いまの客層バランスを把握する
- 予約表のなかに「前もって枠」と「直近枠」の色分けを1つ入れる
- 予約ページに、所要時間と受付の流れの英語1行を足す
Kokoponは、LINEで撮った1枚やひとことのメッセージから、Googleマップ・Instagram・LINE公式アカウントへの発信を自動翻訳付きでまとめるツールです。サロンや体験施設のように1〜3人で運営しているお店向けに、夏の忙しい時期でも運用が回るよう設計しています。詳しくはトップページからご覧ください。
参考
よくある質問
- 観光客向けと地元客向けで、予約の仕組みを2つ用意すべきですか?
- 1つにまとめるほうが現実的です。1〜3人運営で2つの予約表を見比べると二重予約が起きやすくなります。1つの予約表のなかで「観光客向けの前もって枠」と「地元・直近枠」を時間帯や曜日で分けて持つと、見るところが1か所で済みます。
- 観光客はどれくらい前に予約してきますか?
- 旅行の日程が決まってから動くため、数週間前に予約が入ることが多い傾向です。一方で、街なかで思い立った観光客は当日に入ってきます。前もっての予約と当日の飛び込みが両方くるので、どちらかだけに合わせた枠の組み方だと取りこぼしが出ます。
- 英語の予約と日本語の予約を1つの導線でさばくコツは?
- 予約ページに英語の1行(受付の流れ・所要時間・持ち物)を日本語と並べて置くだけでも、観光客の問い合わせと当日の確認が減ります。LINEで受ける地元客とフォームで受ける観光客がいても、最後に1つの予約表へ集約しておくと管理は1か所にまとまります。
- 夏のキャンセルや遅刻が多くて枠が読めません。
- 観光客は移動が絡むため遅刻・当日変更が起きやすい傾向です。観光客枠は到着順で確定する、地元・常連枠は前日までに確認する、と入口で分けておくと枠が読みやすくなります。直前の1枠を空けておくと、遅れてきた人を別の枠に振り直せます。
- 夏に観光客を入れすぎて、地元の常連が予約できなくなりません?
- 起きやすい失敗です。常連が通う曜日・時間帯の通常枠を先に確保し、観光客枠はその外側に足す順番にすると、夏のあいだも常連の居場所が残ります。秋以降に戻ってきてもらうには、夏のピークで常連を締め出さないことが効いてきます。
- 美容室でなく料理教室や工芸体験でも同じ考え方で大丈夫ですか?
- 同じ枠の設計が使えます。所要時間が長い体験ほど、観光客の前もって予約と地元客の直近予約がぶつかりやすいので、1日のなかで「前もって枠」と「直近枠」を分けて持つ効果が出やすいです。所要時間と言語の出し分けは体験施設でもそのまま当てはまります。






