中国語メニューの作り方:まず訳す10行のテンプレと、簡体字・繁体字の選び方

ルカム ジョスラン

ルカム ジョスラン

Utsubo代表 / Kokopon創業者

2026年7月15日·10分で読めます
中国語メニューの作り方:まず訳す10行のテンプレと、簡体字・繁体字の選び方

中国語のお客さんが増えたけど、メニューは日本語のまま——になっていませんか

観光地でも住宅街でも、中国語圏のお客さんが「これは何ですか」とメニューを指差す場面が増えています。2025年の訪日は中国が約910万人、台湾が約676万人、香港が約252万人で、中国語を読む客だけで全体のかなりの割合を占めます(JNTO 訪日外客数統計)。

でも、中国語メニューは全品を訳す必要はありません。まず10行から始めて、簡体字・繁体字の選び方と載せる場所さえ押さえれば、中国語ゼロのオーナーでも予算をかけずに作れます。

今すぐの1分タスク

読み終える前に、まずこれを試してください。

看板メニュー3品だけを中国語に訳して、その写真をGoogleビジネスプロフィールに投稿する。

全品でなくていいので、注文の多い3品から。来店前にマップで「中国語メニューがある店」として見つけてもらう入口になります。

なぜ大事か(30秒で)

中国語圏の客は、簡体字を読む層(中国本土)と繁体字を読む層(台湾・香港)に分かれます。2025年の到着数は簡体字読者が約910万人、繁体字読者(台湾+香港)が約930万人で、ほぼ拮抗しています。

つまり繁体字は「おまけ」ではありません。読みやすい中国語メニューがある店では、台湾・香港からの客が品数を多く見ている傾向も現場で観察されています。断定はできませんが、指差しで注文できる状態を作る価値は十分あります。

まず訳す10行テンプレ

全品訳そうとすると疲れて更新が止まります。順番を決めて10行から足していきます。

訳す順番のトリアージ

  • 1. 看板・人気メニュー(3〜5品)——注文の多い料理から。ここが一番効きます
  • 2. アレルギー・辛さが関わる料理——安全に関わるので優先度が高い
  • 3. セット・コース——組み合わせが分かりにくい料理
  • 4. ドリンク——最後で構いません

コピペできる定番フレーズ

料理名の他に、次の一言を添えると指差し注文がスムーズになります。

日本語中国語(簡体字)用途
辛い辛さの表示
少し辛い微辣中辛の表示
辛くない不辣辛くない料理
豚肉不使用无猪肉宗教・アレルギー配慮
○○を含む含○○アレルゲン併記
おすすめ推荐看板メニュー印

アレルゲンの詳しい表記は飲食店アレルギー対応の英語の考え方が中国語でもそのまま使えます。

直訳はNG:食材+調理法で書く

翻訳アプリの直訳は通じないことがあります。

  • かっぱ巻き → 直訳するとアパレルブランド名の漢字が出ることがある。「黄瓜卷寿司(きゅうりの巻き寿司)」のように食材+調理法で書く
  • 爆弾ハンバーグ・地獄ラーメン → 直訳は無意味。「牛肉ハンバーグ」「激辛ラーメン」のように中身を説明する

中国語ゼロでも、翻訳アプリの使い方はオーナー英語ゼロでも観光客をhonestに受ける翻訳アプリ運用の考え方がそのまま応用できます。

簡体字か繁体字か

迷ったらお店に来る客層で決めます。中国本土からの客が多ければ簡体字、台湾・香港からの客が多ければ繁体字です。GBPの利用者データや、実際の来店客の会話(台湾・香港の客は繁体字を使う)が判断材料になります。

余裕があれば両方用意するのが安全です。紙は片面ずつ、Googleマップなら両方の写真を載せられます。

ただし片方を機械で自動変換して代用するのは避けます。簡体字と繁体字は字体だけでなく語彙も違い、そのまま変換すると不自然な訳になります。台湾・香港客の詳しい違いは台湾人観光客が小さなお店を見つけるまでにまとめています。口コミが中国語で来たときの簡/繁の使い分けはGoogleの口コミを中国語・韓国語で返すを参照してください。

どこに載せるか(紙・Googleマップ・QR)

中国語メニューは「作って終わり」ではなく、3か所に載せると来店前から効きます

  • 紙・テーブル——指差しで注文できる基本の一枚
  • Googleビジネスプロフィール——メニュー欄に入力し、中国語メニューの写真も投稿。マップ検索で来店前に見える
  • QRコード——席から開くデジタルメニュー。品数が多い店に向く

GBPへの写真投稿のコツは飲食店のGoogleマップ写真、最低3カットも参考にしてください。韓国のお客さん向けには、ハングルだけでいい理由や分かち書きの注意まで含めて韓国語メニューの作り方に別途まとめています。両方作る場合は合わせてご覧ください。

やってはいけないこと

  • 簡体字を繁体字に自動変換して代用する。語彙が違い不自然になります。片方ずつ用意します
  • 日本語専用フォントのまま作る。繁体字が表示されず豆腐(□)に化けることがあります。保存はUTF-8、中国語の字体を持つフォントを使います
  • 全品を一度に訳す。疲れて更新が止まります。10行から足していきます
  • 客向けメニューに拼音を振る。中国語話者は漢字で読めるので不要です。拼音はスタッフ用の発音チートシートにだけ使います

今週試すこと

  • 看板メニュー3品を中国語(食材+調理法)で書き出す
  • 辣・微辣・不辣とアレルゲンの一行を添える
  • 来る客層で簡体字か繁体字かを決める(迷ったら両方)
  • 中国語メニューの写真をGoogleビジネスプロフィールに1本投稿する

中国語のお客さんが求めているのは、完璧な翻訳ではなく指差しで注文できる状態です。10行のテンプレと3か所の掲載から始めれば、観光地でも住宅街でも、お店の対応は変わります。接客の口頭フレーズは飲食店で外国人客に使える英語15フレーズも合わせてご覧ください。


インバウンド観光客向けの全体像は、インバウンド観光客が来る飲食店になる完全ガイドに12項目でまとめています。

Kokoponは、LINEで送った1通の投稿を、Googleマップ・Instagram・LINEの多言語投稿に自動でまとめるツールです。「中国語や英語でも発信したいけど、毎回訳して投稿する時間がない」という個人店オーナー向けに開発しています。詳しくはトップページからご覧ください。

参考

よくある質問

中国語メニューは簡体字と繁体字どちらを作ればいいですか?
お店に来る客層で決めます。中国本土からの客が多ければ簡体字、台湾・香港からの客が多ければ繁体字です。2025年の訪日は中国と台湾+香港がほぼ同数のため、余裕があれば両方を用意するか、Googleマップに両方載せるのが安全です。片方を機械で自動変換して代用するのは、語彙と字体が違うため避けます。
中国語メニューは無料で作れますか?
作れます。Google翻訳やDeepLで料理名を訳し、Wordや無料テンプレートに流し込めば費用0円です。ただし直訳の誤りが残るため、公開前に中国語が読める知人や留学生アルバイトに一度確認してもらうと安心です。全品を翻訳会社に出す必要はありません。
中国語メニューにピンイン(拼音)は必要ですか?
客向けメニューには基本的に不要です。中国語話者は漢字で読めるため、拼音はかえって煩雑になります。拼音が役立つのは、スタッフが料理名を発音するための裏用チートシートを作るときだけです。
メニューは全品を中国語にすべきですか?
いいえ。まず看板メニューや人気の3〜10品、次にアレルギーや辛さが関わる料理、セット、最後にドリンクの順で足していきます。全品を一度に訳そうとすると疲れて更新が止まるため、10行から始めるのが現実的です。
中国語メニューはどこに載せると効果的ですか?
紙のメニューだけでなく、Googleビジネスプロフィールのメニュー欄と中国語メニューの写真投稿、席のQRコードから開くデジタルメニューの3か所です。特にGoogleマップに載せると、来店前に「中国語メニューがある店」として見つけてもらえます。

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