韓国語メニューの作り方:まず訳す10行のテンプレと、避けたい直訳・漢字の落とし穴

韓国語のお客さんが増えたけど、メニューは日本語のまま——になっていませんか
観光地でも住宅街でも、韓国語圏のお客さんが「これは何ですか」とメニューを指差す場面が増えています。2025年の訪日は韓国が約946万人で最も多く、中国・台湾がそれに続きます(JNTO 訪日外客数統計)。韓国は今、いちばん来店の可能性が高いお客さんの言語です。
でも、韓国語メニューは全品を訳す必要はありません。まず10行から始めて、ハングルだけでいいという原則と載せる場所さえ押さえれば、韓国語ゼロのオーナーでも予算をかけずに作れます。
今すぐの1分タスク
読み終える前に、まずこれを試してください。
看板メニュー3品だけを韓国語に訳して、その写真をGoogleビジネスプロフィールに投稿する。
全品でなくていいので、注文の多い3品から。来店前にマップで「韓国語メニューがある店」として見つけてもらう入口になります。
なぜ大事か(30秒で)
韓国語には、中国語のような簡体字・繁体字の分かれはありません。文字はハングル一種類なので、「どちらの字体か」で迷う必要がないぶん、実は取りかかりやすい言語です。
一方で、つまずきどころは別のところにあります。日本語の漢字をそのまま貼ってしまうことと、分かち書き(単語の区切りスペース)がずれることです。この2つを避けるだけで、韓国語メニューはぐっと自然になります。読みやすい韓国語メニューがある店では、韓国からの客が品数を多く見ている傾向も現場で観察されています。断定はできませんが、指差しで注文できる状態を作る価値は十分あります。
まず訳す10行テンプレ
全品訳そうとすると疲れて更新が止まります。順番を決めて10行から足していきます。
訳す順番のトリアージ
- 1. 看板・人気メニュー(3〜5品)——注文の多い料理から。ここが一番効きます
- 2. アレルギー・辛さが関わる料理——安全に関わるので優先度が高い
- 3. セット・コース——組み合わせが分かりにくい料理
- 4. ドリンク——最後で構いません
コピペできる定番フレーズ
料理名の他に、次の一言を添えると指差し注文がスムーズになります。
| 日本語 | 韓国語(ハングル) | 用途 |
|---|---|---|
| 辛い | 매워요 | 辛さの表示 |
| 少し辛い | 조금 매워요 | 中辛の表示 |
| 辛くない | 안 매워요 | 辛くない料理 |
| 豚肉不使用 | 돼지고기 없음 | 宗教・アレルギー配慮 |
| ○○を含む | ○○ 포함 | アレルゲン併記 |
| おすすめ | 추천 | 看板メニュー印 |
アレルゲンの詳しい表記は飲食店アレルギー対応の英語の考え方が韓国語でもそのまま使えます。
直訳はNG:食材+調理法で書く
翻訳アプリの直訳は通じないことがあります。
- 親子丼 → 直訳すると「親と子」の意味に取られることがある。「닭고기와 계란 덮밥(鶏肉と卵のご飯)」のように食材+調理法で書く
- 爆弾ハンバーグ・地獄ラーメン → 直訳は無意味。「소고기 함박스테이크(牛肉ハンバーグ)」「매운 라멘(辛いラーメン)」のように中身を説明する
韓国語ゼロでも、翻訳アプリの使い方はオーナー英語ゼロでも観光客をhonestに受ける翻訳アプリ運用の考え方がそのまま応用できます。
ハングルだけでいい(漢字・ローマ字は基本不要)
韓国語メニューはハングルだけで書きます。韓国語話者はハングルで読めるので、漢字やローマ字を足すとかえって読みにくくなります。
特に気をつけたいのが、日本語の漢字をそのまま貼らないことです。韓国で使う漢字は字体も使い方も日本語と違い、そのまま載せても意味が通じないことがあります。「定食」「特上」のような日本語の熟語も、ハングルの言葉に置き換えます。
ローマ字読み(発音の表記)も、客向けメニューには不要です。役立つのは、スタッフが料理名を発音するための裏用チートシートを作るときだけです。
分かち書き(띄어쓰기)に気をつける
韓国語には分かち書き(띄어쓰기)という、単語の区切りにスペースを入れるルールがあります。機械翻訳の韓国語は、このスペースがずれることがあり、それが「機械翻訳っぽさ」の一番の原因になります。
細かいルールを覚える必要はありません。次のどちらかで大きな誤りは減らせます。
- 韓国語ネイティブに一度見てもらう——留学生アルバイトや知人に、看板3品だけでも確認してもらう
- 無料のチェッカーに通す——釜山大学が公開しているハングル綴り・分かち書きチェッカーなどに貼り付けて確認する
まずは看板メニュー3品だけでも確認しておくと安心です。韓国のお客さんの見つけ方や、台湾客との客層の違いは韓国人観光客が小さなお店を見つけるまでにまとめています。口コミが韓国語で来たときの返し方はGoogleの口コミを中国語・韓国語で返すを参照してください。
どこに載せるか(紙・Googleマップ・QR)
韓国語メニューは「作って終わり」ではなく、3か所に載せると来店前から効きます。
- 紙・テーブル——指差しで注文できる基本の一枚
- Googleビジネスプロフィール——メニュー欄に入力し、韓国語メニューの写真も投稿。マップ検索で来店前に見える
- QRコード——席から開くデジタルメニュー。品数が多い店に向く
GBPへの写真投稿のコツは飲食店のGoogleマップ写真、最低3カットも参考にしてください。中国語のお客さん向けには、簡体字・繁体字の選び方まで含めて中国語メニューの作り方に別途まとめています。両方作る場合は合わせてご覧ください。
やってはいけないこと
- 日本語の漢字をそのまま貼る。韓国で使う漢字と違い、意味が通じないことがあります。ハングルの言葉に置き換えます
- 日本語専用フォントのまま作る。ハングルが表示されず豆腐(□)に化けることがあります。保存はUTF-8、ハングルの字体を持つフォントを使います
- 全品を一度に訳す。疲れて更新が止まります。10行から足していきます
- 客向けメニューにローマ字読みを振る。韓国語話者はハングルで読めるので不要です。ローマ字読みはスタッフ用の発音チートシートにだけ使います
今週試すこと
- 看板メニュー3品を韓国語(食材+調理法)で書き出す
- 안 매워요・조금 매워요・매워요とアレルゲンの一行を添える
- ハングルだけで統一する(日本語の漢字を混ぜない)
- 韓国語メニューの写真をGoogleビジネスプロフィールに1本投稿する
韓国のお客さんが求めているのは、完璧な翻訳ではなく指差しで注文できる状態です。10行のテンプレと3か所の掲載から始めれば、観光地でも住宅街でも、お店の対応は変わります。接客の口頭フレーズは飲食店で外国人客に使える英語15フレーズも合わせてご覧ください。
インバウンド観光客向けの全体像は、インバウンド観光客が来る飲食店になる完全ガイドに12項目でまとめています。
Kokoponは、LINEで送った1通の投稿を、Googleマップ・Instagram・LINEの多言語投稿に自動でまとめるツールです。「韓国語や英語でも発信したいけど、毎回訳して投稿する時間がない」という個人店オーナー向けに開発しています。詳しくはトップページからご覧ください。
参考
よくある質問
- 韓国語メニューに漢字やローマ字(ローマ字読み)は必要ですか?
- 客向けメニューには基本的に不要です。韓国語話者はハングルで読めるため、漢字やローマ字を足すとかえって煩雑になります。特に日本語の漢字をそのまま貼るのは避けてください。韓国で使う漢字と日本語の漢字は字体も使い方も違い、意味が通じないことがあります。ローマ字読みが役立つのは、スタッフが料理名を発音するための裏用チートシートを作るときだけです。
- 韓国語メニューは無料で作れますか?
- 作れます。パパゴ(Papago)やGoogle翻訳、DeepLで料理名を訳し、Wordや無料テンプレートに流し込めば費用0円です。ただし直訳の誤りや分かち書きのずれが残るため、公開前に韓国語が読める知人や留学生アルバイトに一度確認してもらうと安心です。全品を翻訳会社に出す必要はありません。
- 分かち書き(띄어쓰기)のスペースはどう直せばいいですか?
- 機械翻訳の韓国語は、単語の区切りスペース(分かち書き)がずれることがあり、それが「機械翻訳っぽさ」の一番の原因になります。細かいルールを覚える必要はなく、公開前に韓国語ネイティブに一度見てもらうか、釜山大学の無料のハングル綴り・分かち書きチェッカーに通すだけで大きな誤りは減らせます。まずは看板メニュー3品だけでも確認しておくと安心です。
- 韓国語メニューは全品を訳すべきですか?
- いいえ。まず看板メニューや人気の3〜10品、次にアレルギーや辛さが関わる料理、セット、最後にドリンクの順で足していきます。全品を一度に訳そうとすると疲れて更新が止まるため、10行から始めるのが現実的です。
- 韓国語メニューはどこに載せると効果的ですか?
- 紙のメニューだけでなく、Googleビジネスプロフィールのメニュー欄と韓国語メニューの写真投稿、席のQRコードから開くデジタルメニューの3か所です。特にGoogleマップに載せると、来店前に「韓国語メニューがある店」として見つけてもらえます。
- 韓国のお客さんと台湾のお客さん、どちらのメニューを先に作ればいいですか?
- 2025年の訪日は韓国が約946万人で最も多く、中国・台湾がそれに続きます。お店の来店客の割合で決めるのが基本ですが、迷ったら来店の多い言語から1つずつ増やすのが現実的です。韓国語版と中国語版は別の記事として手順をまとめているので、両方作る場合はそれぞれの注意点を参照してください。






